腎梗塞は、主に心臓にできた血栓が飛んで腎動脈が詰まり、腎臓に血が通いにくくなり(虚血状態)、障害される病気です。

症状としては、腎動脈閉塞により、急激な背部痛、側腹部痛、腹痛などが起こり、それに伴って悪心、嘔吐などが現れます。

腎梗塞は、腎動脈の動脈硬化や炎症などの基礎疾患がある人に起こりやすいことが知られています。

治療法は閉塞の程度によって異なります。新たな血栓が生じないように薬物治療を継続することが大事です。

主な治療法にはカテーテルによる治療法と抗凝固療法があります。メリットとリスクを考えて選択します。

カテーテルによる治療は腎臓の萎縮がなく、発症して3~6時間以内の場合に行われます。血栓を溶かす薬剤を静脈から投与する血液溶解療法、血管内にステントなどを置く血管形成術があります。発症後の経過時間、血流を再開した場合の腎機能回復の可能性などを考慮して行われます。

抗凝固療法は、梗塞が小さい場合に、薬により血液が固まらないようにコントロールして、新たに塞栓症が起きないようにする治療法です。

原則的には、入院のうえ、治療を受けることになります。