脳膿瘍は、脳の中に細菌が増殖して膿ができて発症する病気です。主な発生原因として、中耳炎、副鼻腔炎などの感染症があげられます。中には原因がまったくわからないことともあります。

膿やその周りのむくみが周囲の脳組織を圧迫することによって、頭痛、吐き気・嘔吐、けいれん、意識障害などがみられます。

早急に入院して、適切な治療を行わないと、神経系に後遺症を残したり、命にかかわったりする危険性が高くなります。入院期間は1カ月以上に及びます。

治療の第一は膿をチューブで吸い出すことです。手術で摘出することもあります。どの治療が適切かは脳神経外科の医師と相談して決定します。

採取した検体から、原因となる最近が検出されてはじめて、脳膿瘍の診断が確定します。

手術後は残存している膿を消し去るために、長期間の抗生物質の点滴治療を行います。