接合菌肺感染症とは、白血病などの抗がん剤治療、骨髄移植、糖尿病など、きわめて免疫力が低下しているときに起きる感染症です。

診断には、肺や皮膚、副鼻腔などから直接に真菌の存在を証明しなければなりません。そのため検査では、気管支内視鏡などによる組織検査や、培養検体の採取が行われます。

治療では、抗真菌薬の投与と手術による真菌の切除、免疫不全症からの回復が図られます。

有効な薬物は限られ、腎機能障害、電解質異常などの副作用が現れることがあります。

比較的まれな感染症ですが、適切な治療を行っても、しばしば命に関わってくることがあります。

予後不良な感染症で、治療も長期にわたる点滴抗真菌薬の投与が必要なため、入院加療が一般的です。