肺化膿症は通常は口腔内にいる細菌を吸引してしまうことで起こります。稀に他の場所から細菌が血液にのって飛んできたり、直接波及してきて起こることもあります。

原因菌としては口腔に多い嫌気性菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、大腸菌、クレブシエラなどが挙げられます。

症状は、発熱、咳、痰、胸痛などがみられ、胸痛があるときは炎症が広がっていると考えられます。

6~8週間抗生物質の使用により、通常は1週間程度で熱が下がりますが、治りが悪いときは、がんなどによる気管支の閉塞や、病原微生物が原因菌の場合があります。気管支の閉塞が疑われる場合は、気管支内視鏡検査を、鏡病原微生物の場合は、患部を観察し、培養検査を行うことがあります。

膿の塊が気管から排出できないときは、外から針を刺して膿を出す方法をとることもあります。

点滴で抗生物質を投与したり、慎重に経過を観察したりする必要があるときは入院して治療することもあります。