食道粘膜下腫瘍は、食道壁にできる表面が粘膜で覆われた腫瘍です。
大部分が無症状で良性です。もっとも多いのは、食道壁の筋層から発生した平滑筋腫です。血管腫や嚢胞性のものもあります。まれに、平滑筋肉腫や消化管間葉系腫瘍という悪性のものが見つかることもあります。
検査は、食道内視鏡検査のほか、超音波内視鏡検査、CT、MRI検査などが行われることもあります。
粘膜の下にあるため通常の生検では結果が得られないので、超音波内視鏡下で、針を刺して組織を採取する検査(EUS‐FNAB)を1泊入院して行うこともあります。
無症状で良性の場合は、治療は不要です。年に1~2回、内視鏡検査により経過を観察します。
嚥下困難(飲み下しが難しい)などの症状がある場合、腫瘍が大きくなってくる場合、組織検査で悪性が示唆された場合は腫瘍を摘出します。
腫瘍は外科的切除が一般的ですが、粘膜下層までの腫瘍なら内視鏡的に切除することができます。