胃がんは、肺がんに次いで死亡率の高いがんです。

症状としては、無症状の場合も多く、進行すると腹痛、食物がつかえる感じ、吐き気、食欲不振、体重減少などがみられます。

がんは胃の内側(粘膜)に発生し、進行するにしたがって胃の壁に深く食い込んでいきます。さらに進行すると、リンパを通ってリンパ節に転移し、また、血管を通って他の内臓に転移します。

がんが胃の壁の外側に顔を出すと、直接お腹の中に飛び散り、腹膜表面への転移が起こります。

がんの程度(臨床病期)は、がんの深さや転移の個数によって決まります。

検査は、血液検査、胃X線検査、胃内視鏡検査、CT検査、MRIなどが行われ、これらにより診断します。腹膜への転移がないかを調べるために、直腸診や大腸造影検査が行われる場合があります。腹水がたまっている場合には、腹水中の細胞を検査することもあります。

転移がない場合やリンパ節転移が一定の範囲なら治療は手術が第一の手段です。リンパ節のがん転移も、胃と一緒に切除すれば治癒することができます。

広範囲のリンパ節転移や腹膜転移、他の臓器への転移があるときは、手術を行わず、抗がん剤による治療を行う場合があります。

検査の結果は家族と一緒に聞きましょう。 症状の急激な悪化が生じた場合は、受診日を待たないで受診しましょう。

治療開始までは、今まで通りの規則正しい生活を行い、適度な運動を継続しましょう。

喫煙は呼吸器系の合併症に直結するので、手術が予定された場合は禁煙します。