膝とくるぶしの間を下腿といいます。ここに生じた皮膚潰瘍が「下腿潰瘍」です。
原因の多くは、静脈血のうっ滞によって起こる静脈瘤です。静脈瘤は、長年立ち仕事を続けた人や出産後の女性に多くみられます。
下腿潰瘍が、リンパ浮腫、膠原病、血管炎、外傷、細菌感染、悪性腫瘍などが原因となって引き起こされることもまれにあります。
静脈瘤の治療は、弾性包帯や弾性ストッキングで圧迫する方法が有効です。下肢のむくみ、痛み、こむら返りなどの症状が強い場合は、手術が行われることもあります。
立った状態で静脈を診て、静脈瘤の有無やその性状を調べます。
超音波(カラードップラーエコー)検査により、静脈の流れを診ます。
血栓症が疑われる場合は、造影剤を使ったCT検査が行われます。
静脈の異常がない場合は、血液検査や潰瘍部の皮膚生検でその原因を調べます。