自家感作性皮膚炎とは、ある部位に限局する皮膚の強い炎症(原発巣)に続いて、細かいぶつぶつ(丘疹)や紅斑(赤み)が全身の皮膚に多発する病気です。

原発巣としては、接触皮膚炎や貨幣状湿疹*の頻度が多いですが、アトピー性皮膚炎、うっ滞性皮膚炎**、足白癬(あしはくせん:足にできる水虫)、熱傷による皮膚潰瘍などのこともあります。

自家感作性皮膚炎の治療には、ステロイド外用薬が有効です。

ステロイド外用薬は、湿疹性の原発巣に対しても有効です。 *貨幣状湿疹:1~3cmくらいの円形の湿疹がいくつも生じる病気
**うっ滞性皮膚炎:下肢の血液循環が滞るために湿疹が生じる病気

治療期間の目安は約1カ月です。1週間後、2週間後に再受診し、それ以後は症状に合わせて再受診するのが一般的です。

原発巣が多発したり、丘疹がどんどん増えていく場合、1週間ステロイド外用薬を使用したけれども症状が改善しない場合には、皮膚科専門医を受診しましょう。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 外用薬は医師に指示された通りに使用しましょう。自己判断で中止してはいけません。
  • 症状が出ている部位をこすったり、引っかいたり、衣服にすれたりすると、それが刺激となって症状が悪化することがあるので気をつけましょう。
  • 使用していた外用薬や消毒薬に対するアレルギーが原因となっていることがあります。使用している薬などがある場合には、初診時に医師に伝えてください。