おむつかぶれ(おむつ皮膚炎)はおむつがあたっている皮膚に起こる接触性の皮膚炎です。ほとんどの赤ちゃんは、一度は経験します。
原因は尿よりも便の成分によって、皮膚のバリアが低下することです。
症状としては、おむつがあたる部分の皮膚が赤くなったり、ぶつぶつ(発疹)ができたりします。時には皮膚の表面がはがれることもあります。
発症を予防するためには排便のタイミングを図っておむつ交換をすることが大事です。
治療としては、症状に応じて塗り薬を変えていきます。
湿疹により皮膚がやや赤くなっているときは、おむつを交換するたびに白色ワセリンを塗ります。
皮膚がただれている中等症では、10%亜鉛華軟膏、皮膚が赤い状態が続き、盛り上がってくるようならステロイド軟膏なども使います。
長期にわたる下痢が原因のおむつかぶれは、皮膚を保護するパウダーを塗ってから亜鉛華軟膏を塗ります。
治っても再発を繰り返すので、再発予防にはプロペト(ワセリン)、ヒルロイドソフト軟膏を使用します。
なかなか治らない難治性のおむつかぶれは、皮膚カンジダ症(乳児寄生菌性紅斑)、まれに亜鉛欠乏による皮膚炎などが合併していることがあります。皮膚科専門医に相談してみましょう。
保湿剤がなくなったら、そのままにせずに再診して治療を継続しましょう。市販の保湿剤で代用できる場合もあるので、担当医に相談してみましょう。