糖尿病により血糖値が高い状態が続くと、末梢血管がダメージを受けたり(末梢血管障害)、神経に異常をきたしたり(神経障害)、免疫力が低下して感染症にかかりやすくなります(易感染性)。これらにより、皮膚に潰瘍ができることを糖尿病性潰瘍といいます。したがって、皮膚そのものの病気というわけではありません。
神経障害では、感覚が鈍ったり、足の変形が起きたりします。足の変形によりタコやウオノメなどが生じ、そこに細菌が感染して重症化することがあります。症状によっては下肢切断が必要となり、場合によっては敗血症を起こし、命に関わることも出てきます。
末梢血管障害の検査は、痛みを伴わないで動脈硬化を調べるABI検査*やSPP検査**などが開発され、足の血流も簡単にわかるようになりました。
1つの診療科だけでなく多くの診療科と連携して治療に当たります。
*ABI検査:手と足の血圧を測定して、その比を計算することで、動脈硬化の程度を調べる検査
**SPP検査:皮膚表面の毛細血管の流れを調べる検査
食事や運動などで血糖コントロールに努めましょう。
セルフケアを身につけましょう。