鶏眼(けいがん)は、一般的には「魚(うお)の目」と呼ばれ、足の底、足の指の背側や側面にできる皮膚疾患です。患部の中央に核ができ、それが魚の目に似ていることからこう呼ばれています。

皮膚の角質層が厚く盛り上がり、患部を刺激すると強い痛みを伴います。

胼胝(べんち)は、足の底や足の指の背面の皮膚が平らな板のように硬くなったものをいい、一般的には「たこ」と呼ばれています。

胼胝は、ほぼ円形をしていて、「魚の目」と違い、通常は痛みがありません。「○○たこ」と呼ばれるように、職業や趣味などが関係することもあります。

鶏眼、胼胝いずれも硬い骨や関節のあるところに、軽い圧迫や摩擦などを繰り返し与えたことで起きる、局所的な角質の増殖です。

圧迫感や痛みなどがあるようなら、角質の塊を除去し、この治療を1~3カ月ごとに繰り返します。また、保湿薬を使うのも効果的です。

患者さん自身の対処法としては、軽石で適度に擦ったり、削ったりする方法があります。しかし、あまり過度に行うと症状が悪化することもあるので注意が必要です。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 鶏眼、胼胝とも患部を圧迫したり、摩擦しないようにすることが大切です。患部付近には市販のドーナツ型のパッドを用いたり、衝撃を吸収し、圧力を分散するインソール(中敷き)を使いましょう。
  • 先の細すぎるハイヒールや、幅の広すぎる作業靴など、足に合っていない靴ははかないようにしましょう。底の柔らかいスニーカーなどが適切です。
  • 重症の患者さんには、患部を除いた足の底全体に加重するような足底板、あるいは靴をつくることもあります。