掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)は、手のひら(掌)や足の裏(足蹠)に、膿(うみ)のたまった水疱がたくさんできる病気です。

この皮膚病の膿には、細菌や真菌(かび)などはいないため、手足から他の身体の部位や、他人に感染することはありません。

爪の下やその周りの皮膚に発疹(皮疹)ができることもあり、重症の場合は、膝や肘にも水疱ができることがあります。特に胸の中央の関節など、関節の痛みを伴うのが特徴です。

膿を自分で出そうとして、針や爪楊枝でつくと、細菌が増え、痛みや腫れが出ることがあるので気をつけてください。

薬を使用しているときに、気になる皮膚症状が出たら、医師に相談してください。

掌蹠膿疱症は、数年で自然寛解する方もおられます。その間、根気よく継続通院して症状を抑えることが重要です。

関節炎を合併することがあり、前胸部に痛みを感じるのが、この病気の特徴です。その他、腰痛や指の関節痛を伴うこともあります。

甲状腺疾患、糖尿病を合併することがあります。疲れ、息切れ、のどの渇きなどがあれば、医師に相談してください。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 因果関係については明確にされていませんが、中年女性の患者さんの約90%が喫煙者です。禁煙を心がけるようにしてください。
  • 処方薬は指示された通りきちんと使いましょう。
  • 不規則な生活や暴飲暴食、偏った食事を避け、規則正しい生活とバランスのとれた食事を心がけましょう。