帯状疱疹(たいじょうほうしん)は、水ぼうそうと同じ水痘・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる病気です。

多くの人は子どもの頃、水ぼうそうに一度かかり、ほどなく治りますが、神経に潜んでいたウイルスが再び活動しはじめることにより発症します。帯状疱疹は水ぼうそうにかかったことのある人なら、だれでも発症する可能性があります。

身体の片側の一部が赤くなったり、ぶつぶつができたり、水ぶくれができ、痛みを伴うのが普通です。さらに症状が進むと、帯状に広がっていきます。

治療には特効薬である抗ヘルペスウイルス薬の飲み薬や点滴が用いられます。痛みがひどい場合には、各種の痛み止めの飲み薬が併用されます。

抗ウイルス薬は7日間使用します。

夜も眠れないほど痛みが強い場合は、ペインクリニックで神経ブロックの治療を行うことがあります。

通常は皮膚症状の改善とともに痛みは治まりますが、一部の人は痛みが長期間(3カ月以上)続くことがあります(帯状疱疹後神経痛)。

帯状疱疹後神経痛になってしまった場合は、慢性の痛みに有効な飲み薬を使用していきます。その治療は長期間にわたることがあります。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 痛みが激しい場合、皮膚症状が重症の場合、顔に皮疹が出ているときは入院治療が必要になることもあります。
  • 処方薬は指示どおりに使いましょう。
  • お風呂に入って温めると痛みは楽になりますが、発疹のあるときにはゴシゴシこすらないようにしましょう。
  • 発疹が出ている時期に、水ぼうそうをしたことがないお子さんと接触すると、水ぼうそうを発症させてしまうことがあるので注意しましょう。