カンジダ症は、カンジダというカビが原因となる感染症で、皮膚真菌症の一種です。カンジダは粘膜にいつもいる菌で、病原性はあまり強くありません。
乳児、高齢者、重い病気の人など、抵抗力が低下した人に発症しやすく、ステロイド薬の外用や、高温・多湿・多汗、不適切なスキンケア、不潔などが病気の誘因になります。
おむつ部、陰股部、わきの下、手の中指と薬指の間など、皮膚と皮膚がこすれる部分に多く発症し、小さい多数の膿をもった紅斑ができます。
同じくカビが原因の足白癬(水虫)などに比較すると比較的治りやすいのですが、再発性が高いのが特徴です。
入院患者がカンジダ症を合併することは多いですが、カンジダ症のために入院が必要となることは非常にまれです。
診断のために重要な検査は顕微鏡検査です。病変部から皮膚の一部を採取して、顕微鏡で菌を確認すれば診断できます。
症状をみただけではカンジダ症とわからないことがあります。治療開始までに一度顕微鏡検査を必ず受けてください。
治療には抗真菌薬が用いられます。薬が効かない、再発した、なかなか治らないといった場合には、内服薬が用いられます。