梅毒は、梅毒トレポネーマという細菌による感染症です。皮疹や臓器症状などが現れる顕症梅毒と、梅毒血清反応のみが陽性になる無症候梅毒があります。
梅毒感染とともにHIV(エイズウイルス)やB型肝炎などの感染を伴うこともあるため、血液検査を受ける必要があります。
感染後2年くらいまでは感染力がありますが、それ以降は、感染力はほとんどなくなります。
皮膚症状は放置しても消失しますが、病気そのものは進行し、神経や大動脈などに障害を来すことがあります。
治療では、通常、ペニシリン系の抗菌薬が用いられますが、アレルギーなどがある場合は、他の系統の薬が選択されます。
感染期間が長いほど、長期の服用が必要です。内服初期に、発熱などが一過性にみられることがあります。
2種類の血液の抗体検査の結果を組み合わせて診断が行われます。
感染初期では血液の抗体検査が陰性になることがあります。そのようなときには2~4週間後に再度検査が行われます。
陰茎や陰唇などに潰瘍(硬性下疳)や、外陰部などの皮膚が扁平に隆起したしこり(扁平コンジローマ)などの皮疹がみられる場合は患部から直接病原体を検出して診断することもあります。
抗菌薬による治療が終わった後も6~12カ月の経過観察が必要です。HIV感染症を合併している場合は、24カ月の経過観察を行います。
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