疥癬(かいせん)は、ヒゼンダニという小さなダニが皮膚に寄生して生じる皮膚病です。

症状は激しいかゆみです。

人と人との直接の接触により感染します。日本では、年間10万~20万人が罹患していると推測されます。

診断は、原因となるヒゼンダニを見つけることです。体のかき傷から見つかることは少なく、多くは手足や陰部から見つかります。

治療は塗り薬と飲み薬があり、年齢や基礎疾患によって薬剤を選択します。

外用薬はかゆいところだけを塗っても効果は得られません。首から下の全身くまなく塗布します。

飲み薬(ストロメクトール)の内服後、一時的にかゆみが強くなることがあります。これは虫体が死滅することによるアレルギー反応といわれます。

治療期間は1~2カ月です。虫がいなくなってもかゆみが続いたり、数カ月後に再発したりすることがあります。

厚いかさぶたがついている場合は、隔離をしたほうがよいので、入院することがあります。

家族もいっせいに治療をするといいでしょう。互いに感染し合うピンポン感染を防ぐためです。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • タオルや寝具の共用は避けましょう。
  • ともに布団を並べて寝るのも避けましょう。