脂漏性角化症は、一般に“老人性のいぼ”といわれるもので、非常にポピュラーな良性の皮膚腫瘍です。少し盛り上がった茶色~黒色の表面が少しざらついたできものがみられます。
加齢とともに数が増えたり、ゆっくりと大きくなったりしますが、悪性に変わることは極めてまれです。
基本的には、治療の必要はありません。
通常は視診で診断できます。皮膚の悪性腫瘍が疑われる場合は、病変の全部もしくは一部を切除して検査が行われます。
頭部にできてクシにひっかかるなど日常生活に不都合があったり、身だしなみを整えるのに気になる場合は、液体窒素で病変を凍らせる凍結療法や、炭酸ガスレーザーなどを用いて病変部を焼く治療法が行われます。
凍結療法を行った場合、数週間の間に病変部がかさぶたになり、やがてはがれ落ちます。必要以上にいじらず、1カ月くらいしたら再受診してください。
病変の数が増えるのを少しでも抑えるために、日光にあまり当たらないようにしましょう。