脂腺母斑は、生まれつき頭部にできる黄色みを帯びた、いわゆるアザです。

アザは、新生児期や幼少時期には少し盛り上がった黄白色をしていますが、思春期ころから厚くなり盛り上がり、イボのようになります。中年以降になるとさまざまな良性ないし悪性の二次腫瘍ができることがあります。

整容的見地(見た目の問題)や二次腫瘍の治療目的で、手術で切除されることがあります。整容的見地での切除は、一般的に、思春期以降に局所麻酔下で行われます。

ほとんど場合、視診のみで診断がつきます。場合によっては診断確定のために、皮膚の一部を採取して顕微鏡などで調べる生検が行われることもあります。

二次腫瘍が発症した場合は、診断確定のために皮膚の一部または発症部位すべてを切除してその組織を顕微鏡などで調べる生検が必要です。

二次腫瘍が皮膚悪性腫瘍のときは、病期を決定するためにCTなどの画像検査が行われます。

二次的に悪性の皮膚腫瘍が生じることがあります。アザの形や大きさなどに変化があれば、早めに受診しましょう。また、年に1~2回の定期的な受診も勧められます。

外科的治療が行われる場合、術後の安静や経過観察のために入院が必要になることがあります。