色素細胞母斑(色素細胞性母斑、色素性母斑、母斑細胞母斑)とはいわゆるホクロのことで、メラニンを作る細胞が集まった良性の腫瘍です。

色素細胞母斑自体は良性ですが、メラノーマ(悪性黒色腫)と見分けがつきにくいものがあります。思春期以降(ほとんどは成人後)に初めて気づいたホクロで、サイズが7mmを超える場合は皮膚科を受診してください。

爪のホクロは縦の細い線として現れます。どんどん太くなる、爪に割れが入る、爪の周りの皮膚にも色が付いているといった場合は、皮膚科を受診してください。

子どものホクロはほとんど心配ありませんが、気になるときは皮膚科を受診してください。

ダーモスコピーという専用の拡大鏡で良性のホクロかメラノーマか正確に診断できるようになりました。気になるホクロがある場合は、この検査ができる医療機関を受診するとよいでしょう。

治療では、一般的に整容面(見た目)の問題が主になります。通常、外科的に切除するのが基本です。切除した場合、病理検査ができるため正確な診断が可能です。レーザー治療など手術以外の方法の場合、病理検査ができません。治療前にカメラで撮影しておくとよいでしょう。

初診時に診断が難しい場合は、3~6カ月後に再度検査を行うことがあります。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 日焼けを繰り返すとホクロが増えることがあります。皮膚がんの予防のためにも、肌が真っ赤になるほどの日焼けは起こさないほうがよいでしょう。
  • 特に色が白くて、赤くなるけれども黒くならないスキンタイプの方は日焼けに注意しましょう。
  • ホクロをむやみにいじったり、削ったりしないようにしましょう。