円形脱毛症は毛髪をつくる毛包の根元が炎症で壊されて起きる脱毛です。
毛包の炎症は、病原体から体を守るために備わっているはずの免疫が自身を攻撃する自己免疫によって生じると考えられています。
年齢や性別に関係なく発症します。若くして発症したり、何回も脱毛を繰り返したりする人ほど症状は重くなります。
症状として、かゆみや皮膚の違和感を覚えることがあります。また頭髪以外に、まゆ毛やまつ毛、ひげや全身の毛が抜けることもあります。
円形脱毛症の場合、まれに甲状腺の病気や膠原病などが隠れていることがあります。アトピー性素因がある場合もあります。そのため血液検査をすることがあります。
治療期間は早いもので2~3カ月、重い場合は数年にわたることがあります。
症状が軽い場合は自然に治ることが少なくありません。
軽症の場合や、脱毛部分にかゆみや違和感、炎症がある場合はステロイドの塗り薬で様子をみます。
少し進んだ場合に効果的なのは、ステロイドの局所注射と、人工的に皮膚に炎症を起こして二次的に毛包を攻撃する炎症反応を抑える局所免疫療法です。
アトピー性素因があると円形脱毛症にかかりやすいといわれ、抗アレルギー薬の内服が有効なことがあります。
急速に脱毛が進行する場合は、ステロイドの内服や点滴注射が有効なことがあります。
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