食べること、飲み込むことがうまくできない状態を摂食・嚥下障害または嚥下障害といいます。
摂食・嚥下障害を引き起こす疾患は数多くあり、障害の程度も軽度のものから重度のものまでさまざまです。
重度の場合は、肺炎を繰り返し、要介護高齢者では命にかかわることもあります。
専門家に的確に診断してもらい、対処法を考えましょう。
検査では、摂食・嚥下障害に関する問診のほか、口や喉の動きや感覚を調べます。X線透視検査や内視鏡を用いた検査を行うこともあります。詳しく調べるには入院して行います。
検査結果により対処法を決定します。
誤嚥(ごえん)を防止し、十分な栄養が摂取できるように、栄養摂取法や調理法、トレーニング法などを指導します。
経口では不十分な場合は、高カロリー輸液を静脈から投与したり、腹壁に孔(あな)をあけて胃内に胃瘻(いろう)カテーテルから直接投与したりするなど、生活スタイルに合わせた方法を選択します。
嚥下障害を改善し、誤嚥を防ぐために手術をすることもあります。