舌痛症(ぜっつうしょう)とは、口腔内や血液検査をしてもこれといった異常が見つからないにもかかわらず、舌がやけどをしたような、あるいは歯にこすれるようなヒリヒリ、ピリピリした痛みが何カ月も続く病気をいいます。
原因ははっきりとはわかっていませんが精神的な病気ではなく、口腔の感覚神経がいわば“電話回線の混乱”を起こしているような状態にあるのではないか、つまり痛まなくてもよいときに痛みの回路が勝手に電気を発しているのではないかと考えられています。
医師からは、「なんともない」「気にしすぎ」と言われることもしばしばあるようです。
50~60歳代の女性に多いとされています。更年期との関連は明らかではありません。
症状には波があり、起床直後や午前中は比較的落ち着いていますが、夕方や夜にかけてひどく痛むことが多いようです。また、この痛みは食事や会話に支障を及ぼすことはあまりなく、何かに熱中している間は忘れる場合もあります。しかし、重症になると、「いっそ死んだほうがまし」と悩むほど、耐えがたい悩みになることもあります。
治療には、抗うつ薬が効果を示します。有効率は約70%です。
抗うつ薬で主に使われるのは、SSRIやSNRIという副作用の少ないタイプです。
薬の服用は半年~1年は続けましょう。
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