小腸腫瘍は、胃がんや大腸がんなど他の消化器がんと違って、きわめてまれな病気です。

症状に特徴的なものは少なく、腹部腫瘤、腸閉塞、腹部膨満感、腹痛、下血、貧血などが診断のきっかけになります。

悪性腫瘍としては、小腸がんだけでなく、悪性リンパ腫、GISTと呼ばれる間葉系腫瘍(臓器の上皮との間隙を埋める組織)、ホルモンを産生する神経内分泌細胞から発生するカルチノイドなどさまざまな種類の腫瘍があります。

検査は、最終的に、内視鏡下で組織を採取して決定します。診断後、腫瘍の位置や大きさ、転移の有無などを調べるために、飲み込んで小腸内を調べるカプセル内視鏡、ダブルバルーン内視鏡、小腸造影検査、CT、PETなどの検査を行います。

早期で診断されることが少なく、治療は各腫瘍に応じて、外科治療、抗がん剤治療、放射線療法などを選択します。