けいれんは、主に熱性けいれんやてんかんをはじめとする脳の多様な原因によって起こります。

乳幼児では熱性けいれんの頻度がもっとも多く、学童期になると熱性けいれんは減ります。ただし、髄膜炎や急性脳症によりけいれんを起こすこともあるので、初めてのけいれんは受診が必要です。

乳幼児では、全身の血圧低下によって起きる失神でも、憤怒(ふんぬ)けいれんのようにけいれんすることがあります。

てんかんはけいれんを起こしやすい状態にあり、けいれん発作を反復します。脳波検査を行う必要があります。

短時間のけいれんでは後遺症を残すことはありません。30分以上の長いけいれんが続くときは脳に障害を与える可能性が出てきます。緊急な受診が必要です。

意識障害は原因により多様です。その原因を調べる必要があります。

熱性けいれんは良性の疾患で、成長とともに自然に軽快します。半数以下の子どもでは、その後も発熱時にけいれんを起こすことがあるので、けいれんを予防するために座薬を使用することもできます。

てんかんはけいれんを繰り返し起こすので、基本的には抗てんかん薬を内服して予防します。発作の頻度がまれで自然に治癒する可能性が高いときは、主治医と相談の上、治療をせずに経過をみます。

急性脳症はインフルエンザや突発性発疹に合併することがあり、まれに命に関わるので注意が必要です。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • シャツの胸元を開き呼吸を楽にします。
  • 喉に分泌物がたまるなら横向きにします。
  • 通常舌をかむことはないので、何かをかませる必要はありません。
  • 基本的には救急車を手配しますが、1~2分でけいれんが治まるようなら自宅で様子をみてもかまいません。