胆管がんは、肝臓でつくられた胆汁を流す管にできるがんです。胆管がんのうち、細い胆管が合流する肝門部胆管がんが、約40%を占めます。
原因としては、膵液(すいえき)が胆管にたまりやすい先天性胆道拡張症や、原因不明の慢性の炎症を起こす原発性硬化性胆管炎などがあげられます。
最近、印刷業界に多発しているのは、印刷業務に使用するある種の有機溶媒への曝露(ばくろ/あびること)が関係しているのではないかと考えられています。
皮膚粘膜が黄色味を帯びる黄疸(おうだん)で発症するケースが多くみられます。
検査は、腹部CT検査、腹部超音波検査を行い、診断の確定のために、内視鏡的逆行性胆管造影(ERCP)を行います。直接胆道造影を行った後に、胆管生検を行います。
黄疸が見られる場合、術前にチューブを体内に埋める胆道ドレナージを行い、黄疸を改善してから手術を行います。
PET/CT検査で遠隔転移がない場合は手術を行います。手術は切除率60~70%の肝切除術です。大きく肝臓を切除します。
手術ができないときは、胆管狭窄部にステントチューブや金属ステントを留置して胆汁が流れるようにした後に、抗がん剤による化学療法や、放射線化学療法を行います。
手術後は定期的に通院し、採血検査や画像検査を行います。