頻脈は不整脈の一つです。ふつうの脈拍より早くなる状態をいいます。そのほか、ふつうの脈拍よりも遅くなる徐脈とリズムが乱れる期外収縮などがあります。

心臓の動きは、心臓の右心房にある洞結節からの電気によって、心房・心室が収縮して起こります。この洞結節は自律神経の影響を受けやすく、運動や興奮が高まると脈拍は上がり早くなります。

頻脈は、1分間に150~250回も脈を打ち、動悸を感じたり、ひどいと倒れたりします。乳児の場合は機嫌が悪くなり、ミルクを飲まなくなります。

頻脈を認めた場合は、まず安静にすることですが、そのままにせず、必ず受診して治療しましょう。

検査は、ホルター心電図で24時間の不整脈の出現頻度を調べ、運動負荷心電図検査で、運動で不整脈が増えるのか減るのかを調べます。

診断がつけば、重症度に応じて治療します。軽い場合は経過観察や、薬による内服治療を行います。重い場合はペースメーカー治療や心筋組織を凝固するカテーテルアブレーション治療を行います。学童以上なら難治性の頻脈はカテーテル焼灼術で完全に治すことができます。

内服治療を行っている場合、風邪などで近所の医療機関を受診するときは、薬を飲んでいることを必ず伝えてください。

β刺激剤の内服や吸入は不整脈を悪化させたり、発作の原因になったりするので注意しましょう。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 動悸やめまいなどの症状の出現をチェックしましょう。
  • 運動で頻脈になる場合は、多少の運動制限が必要です。医師に確認しましょう。
  • 夜更かしや寝不足、不規則な食事は不整脈の頻度を増すことがあるので避けましょう。