急性白血病は、血液の細胞ががん化する病気です。
小児がんの中ではもっとも頻度が高く、日本では年間に700~800人が発症しています。
特殊な例を除いて、病気の原因は不明です。食べ物や育て方が原因で病気になったわけではありません。
急性白血病は急性リンパ性白血病(ALL)と、急性骨髄性白血病(AML)に大きく分けられます。治療法がそれぞれ異なります。
最近では治療は進歩しており、多くの子どもが完治するようになりました。急性リンパ性白血病で80~90%、急性骨髄性白血病で60~70%が最終的に治ります。
検査では血液を作っている骨髄に針を刺し、骨髄を吸い取る骨髄穿刺を行います。痛みを伴う検査ですが、必要に応じて麻酔を行い、苦痛を和らげます。
治りやすさに関する白血病細胞の遺伝子異常の検査も行います。
治療は抗がん剤を使用する化学療法です。ALLの治療期間は約2年間、AMLは約6~8カ月です。
必要に応じて放射線治療を併用することもあります。
特に治りにくい場合には骨髄移植などの造血幹細胞移植を行うこともあります。
治療は強力で、さまざまな副作用が起こります。特に正常な白血球が減少している時期には命に関わることもあるので、入院して治療します。正常に血液をつくる働きが回復したら一時退院や外泊をすることができます。