人の細胞の核の中に、生命活動を指令する遺伝子が約2万5,000あり、これは46本の染色体に整然と並んでいます。このうち21番目の染色体が1つ多い染色体異常をダウン症候群といいます。多くの場合、染色体数が47本になっています。

ダウン症候群かどうかは、採血して染色体を調べれば診断がつきます。

ほとんどの場合(約99%)親からの遺伝や生活習慣、妊娠中の問題ではなく、卵子と精子が減数分裂をするときに21番目の染色体が1本多く入ってしまうために起こります。

半数に心臓病が合併しており、その他、消化管が狭かったり、斜視や難聴があったりする場合もあります。それぞれの検査を受け、消化管が狭い場合は手術をします。血液像や甲状腺機能が正常かも確かめておきましょう。

心臓病などを合併している場合は、その合併症の治療を優先してください。

筋肉の力が弱く、哺乳に時間がかかり、首のすわりやお座り、はいはい、あんよなどもゆっくりで、言葉も遅くなりますが、必ずできるようになるので、辛抱強く接しましょう。

小児科、眼科、耳鼻科などのかかりつけ医、大きくなったら内科のかかりつけ医をみつけておくことをお勧めします。

小さいころはかぜをひきやすく肺炎になることも多いので、かぜや滲出性中耳炎はきちんと治すようにしましょう。

離乳食は赤ちゃんの咀嚼や嚥下の様子に合わせてゆっくり進めましょう。

さまざまな病気や肥満予防に対処してくれる、かかりつけ医を見つけましょう。

普通の保育所や幼稚園に通う子がほとんどなので、予防接種は通常のスケジュールでかまいません。