腸重積は、腸の中に腸が入り込み、詰まっている状態をいいます。

赤ちゃんは腸管の固定が未熟なために、腸重積はしばしばみられます。多くは原因不明ですが、ある種のウイルスが原因で腸重積になることもあります。先天的な異常が原因の場合もあります。

ひどくなると、腸管の血流が悪くなり、腸が破れてしまうこともあります。

元気だった赤ちゃんが突然激しく泣き、顔は青白く嘔吐を繰り返し、時としてイチゴゼリーのような粘血便が出るようなときは、もしや腸重積と考えてすぐに受診しましょう。

治療法としては、お尻から管を通して造影剤をゆっくりと流し込んで詰まっている部分を押すことによって元に戻すことができます。

腸管が弱っているときは管からの圧力で腸に穴が開いてしまうことがあるので、危険な場合には手術を行います。

元に戻れば、しばらくお腹を休めてから食事を再開してかまいません。

1割程度に再発がみられます。再発は24時間以内に起きることが多いので、1両日中はしっかり経過観察が必要です。