細菌性髄膜炎は、脳や脊髄を包んでいる髄膜の髄液に細菌が増え、炎症を起こす感染症です。
時に、脳に髄液が過剰にたまる水頭症や、膿がたまる膿瘍になることがあります。
死亡することもある重い病気で、後遺症を残すこともまれではありません。
時間を争うので応急処置をしながら、原因となっている細菌が判明次第、最適な治療に変更します。
頭部CTやMRI検査を行い、合併症の有無や後遺症の有無についても調べていきます。
インフルエンザ菌や髄膜炎菌が原因の場合は、家族にも抗菌薬を予防投与することがあります。
治療は抗生物質とステロイドの使用が基本です。その他全身に応じた治療を行います。水頭症や膿瘍になった場合は外科的な処置が必要になります。
治療がうまくいっていても、発熱は4~6日は続くことがあります。
退院後の生活は、どの程度の神経学的後遺症をきたしたかによって異なります。退院時に治癒したように見えても、その後、てんかんなどの後遺症が生じることもあります。
退院後も定期的に受診しましょう。発達が順調かどうかを確認していきます。難聴を起こしやすいので聴力検査も行います。
髄膜炎の予防接種をまだ受けていなければ、退院時に急いで接種しましょう。他にまだ受けていない予防接種があれば、すべて受けましょう。