尿路感染症とは、腎臓、腎盂、尿管、膀胱などの尿の通り道に起きる感染症です。感染の主な原因は大腸菌などの細菌です。

尿が膀胱から尿管に逆流する場合に多く発症します。

代表的な症状は発熱、嘔吐、血尿などですが、発熱だけが現れることも珍しくありません。

診断には尿の検査が必要です。きれいな尿を採取するために、尿道からカテーテルを入れて、膀胱内の尿を採取することもあります。

基本的な治療法は、検出された細菌に対して効果が期待できる抗生剤を一定期間投与することです。抗生剤には内服と点滴がありますが、重症化しそうな場合や乳児期早期などの場合は入院して点滴治療を受けることが望まれます。

感染を繰り返す場合には、腎臓の組織が障害を受けることがあるため、治ったあとも発熱時には尿検査などで早めに診断をつける必要があります。その場合、膀胱から尿管に尿が逆流する現象(膀胱尿管逆流)がないかの検査を行います。感染を繰り返す原因が逆流と考えられる場合には、手術が検討されます。

再発を繰り返す場合や、逆流がひどい場合には、発症を防ぐために抗生剤を内服することがあります。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 症状が治まっても、細菌が体内に残っていることがあります。処方された薬は指示されたとおりにきちんと飲みましょう。