早産の赤ちゃんは、呼吸機能が未熟なため、無呼吸発作を起こすことがあります。医学的には、20秒以上の呼吸停止または呼吸停止時間にかかわらず、唇や皮膚が青紫色になるチアノーゼや徐脈(脈が遅くなること)を伴う場合に、無呼吸発作と診断されます。

早産の赤ちゃんの突発性無呼吸発作の発症頻度は、お腹の中にいる週数が短くなるほど多くなります。出生時に発作が起こることはまれで、出生の2〜7日後に多くみられます。

10秒以内の呼吸停止では徐脈を伴うことはまれですが、20秒以上の場合は、徐脈の頻度が高くなります。

無呼吸発作が軽度で、一定の時間を置いて起こったり治まったりする場合は、足底などを刺激して呼吸を再開させます。

頻繁に無呼吸を繰り返したり、無呼吸が長く続く場合は、一時的にマスク換気が必要となることがあります。

無呼吸を繰り返す場合には、メチルキサンチンという薬が有効です。

強い貧血がある場合は、赤血球濃厚液の輸血により、無呼吸発作が改善することがあります。

混合性および閉塞性と呼ばれるタイプの無呼吸には、圧力を加えた空気を鼻から送り込み、気道を広げて閉塞を防ぐ経鼻的CPAP療法が有効です。

神経学的発達や成長などに影響することはありません。また、乳幼児突然死症候群とは関係ないといわれています。

一般に、予定日を基準とした修正36週までには治まるとされています。

必要に応じて自宅での呼吸心拍モニターを行うことがあります。その場合、修正44〜45週までに無呼吸発作が起こらなければ、自宅でのモニタリングは中止してもよいとされています。