成長障害とは、文字どおり身体の成長が標準よりも遅いため、結果的に身長が著しく低い低身長となってしまう状態です。

低身長には、病的な場合と病的でない場合があります。多くの場合は病的ではなく、治療も不要です。

両親が小柄だったり、思春期の体の変化や身長が伸びる時期が遅かったりなどの傾向は子どもにも受け継がれます。

子ども自身も、乳幼児期の食が進まず、体重が増えないと低身長になりやすいのですが、その後に成長する場合も少なくありません。

病的な低身長の原因はさまざまです。心臓や腎臓などに病気がある場合や、脳下垂体からの成長ホルモンの分泌が低下している場合などもあります。

低身長に何らかの病態が隠されていると医師が判断すれば、採血、レントゲン検査、女子の場合は染色体検査などを行います。

原因に応じて、治療の適応と効果を考えながら治療します。

成長ホルモンの分泌が低下している可能性がある場合は、入院して、ホルモン剤の効果があるかどうかを判定する分泌刺激試験などを行います。

検査の結果、成長ホルモンや甲状腺ホルモンなどのホルモン製剤を服用するときは1~3カ月ごとに外来を受診します。

ホルモン剤の服用で副作用が出るのはまれですが、発疹などの異常がみられたときはすぐに受診しましょう。

治療の必要がない場合は6カ月~1年ごとに通院して経過を観察します。