低出生体重児とは、出生時の体重が2,500g未満の新生児のことです。早産の場合もありますが、子宮内発育不全の場合もあります。

退院は2,300gくらいが基準です。状態に問題がなければ出生予定日くらいの退院になります。

病態は赤ちゃんによってかなり違います。それぞれの赤ちゃんの状態や合併症に合わせて治療をします。現在、日本の治療成績からは出生体重が800gあれば90%は救命され、生存退院することができます。

呼吸器障害が強い場合は人工呼吸器管理を行います。状態が改善し、体重が増えれば呼吸器から出ることができます。

小さな赤ちゃんは自分で体温が保てないので保育器に入ります。これも体重が1,500gくらいになれば保育器から出て、コットと呼ばれるかごに移ります。

退院後は特別な人工乳の必要もなく、普通のミルクで育児ができます。

必要な場合は、骨が弱くなる「くる病」や貧血を防ぐために、ビタミンDや鉄剤を飲ませます。

早産児の場合は、細気管支炎や肺炎の原因になるRSウイルスの予防薬が投与できるので受診しましょう。

生後1年間は外来通院し、出生体重が1,500g未満の場合は学校に上がるまで外来受診します。