淋菌感染が原因になる病気には、子宮頸管炎、骨盤内炎症性疾患、咽頭感染、結膜炎などがあります。

子宮頸管炎や骨盤内炎症性疾患は、卵管や子宮、お腹の中に感染する病気で、性行為により外部から淋菌が持ち込まれたりして起こります。不妊や子宮外妊娠の原因になることがあります。

咽頭感染は、オーラルセックスにより咽頭に感染したものです。ほとんど症状はありませんが、パートナーの感染や自らの性器や結膜の同時感染を招き、感染が広がる恐れがあります。

結膜炎は、膿性のめやにを伴う結膜炎で、性感染による場合がしばしばみられます。淋菌性の場合は失明の恐れもあります。

パートナーも一緒に検査・診断、治療が必要です。

子宮頸管炎は、子宮入口の分泌物やおりものの細菌検査を行い、抗菌薬の注射や内服で治療します。

骨盤内炎症性疾患は、子宮内やダグラス窩(子宮と直腸の間にある陥没部分)の細菌検査、血液検査、超音波検査を行います。治療は抗菌薬の点滴注射です。症状によって1日1~2回を、1~7日続けます。抗菌薬で改善されない場合はMRIなどにより鑑別診断を行うこともあります。

咽頭感染は細菌を採取するスワブでの擦過(さっか)や咽頭のうがい液による細菌検査を行い、抗菌薬の注射や内服で治療します。

結膜炎は、目脂や結膜の擦過による細菌検査をし、抗菌薬の注射、点眼、内服で治療します。

注射による治療は1回で淋菌が消失しますが、薬が効かない淋菌もあるので、必ず消失を確認しましょう。