子宮頸管は、子宮の出口にあたる部分をいいます。通常、子宮収縮が強く起こると子宮の出口は開きます。ところが、子宮収縮がそれほど起こっていないにもかかわらず、子宮の出口が開いてしまい、流産や早産となってしまうことがあります。これを頸管無力症といいます。

診断や経過観察のために内診や超音波検査を行います。

妊娠中期の流産や早産を過去に経験した場合には、この病気の可能性が高く、診断を下すにあたって、そのときの流早産について詳しく話を聞かれることがあります。

子宮の出口が何らかの原因で傷ついている場合もあり、子宮に関する病歴があるときは頸管無力症に注意した妊娠管理が必要です。

過去に頸管無力症になったり、その兆候が見られたりしたときは入院して管理します。

病状によって、子宮の出口を円周状に縛る頸管縫縮術を行います。ただし、手術を行っても治療効果が見られず、流早産を予防できない場合があります。

経過観察中は通常の妊娠より短い間隔で定期受診しましょう。

自宅では安静を保ち、体に無理のない生活をしましょう。

出血やお腹の張り・痛み、おりものの増加など、普段と違う様子がみられたときは至急受診しましょう。