胎児発育不全とは、胎児が本来育つべき大きさに育っていない状態をいいます。以前は子宮内発育遅延と呼ばれていました。

胎児発育不全は、妊婦さんの8~10%に見られます。

高血圧や糖尿病、腎疾患などを合併していたり、喫煙や多量飲酒の生活習慣があったり、妊娠前にやせていたりすると胎児発育不全を起こす危険が高まります。

妊娠中の定期検査を継続して、胎児の状態を経過観察します。特に問題なく妊娠分娩経過をたどることも少なくありません。

検査は、1~2週間に1回の超音波検査が主です。状況により、胎児心拍数モニターをつけて胎児が健康かどうかをチェックするNST(ノンストレステスト)を追加します。症状によっては、入院して胎児の分娩時期を検討する必要も出てきます。

自宅では胎動や子宮収縮、出血、破水に注意しましょう。変化があればすぐに病院に連絡しましょう。