胎児機能不全は、胎児が子宮内で酸素が十分にいきわたらない状態にあることです。機能レベルのうち、レベル3、4、5が問題になります。

レベル3は、今のところ経過観察していてもよいと思われる状態です。

レベル4は、今の状態が続くようであれば、早く胎児を娩出したほうがよいと思われる状態です。

レベル5は、一刻も早く胎児を娩出したほうがよいので、吸引分娩か鉗子分娩、あるいは子宮底圧迫法(赤ちゃんの頭を圧出する)や、帝王切開を行います。

吸引分娩や子宮底圧迫法にかなり時間がかかるとき、何回試みても娩出できないとき、あるいは胎児の位置が高く(産道に下りてこない)、膣のほうから娩出する経腟分娩が困難な場合は帝王切開に踏み切ります。

分娩に伴い、連続的に胎児心拍数と陣痛を監視する必要があります。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 分娩が間近になったら、家庭では胎動回数に注意しましょう。胎動回数がいつもより極端に減少している、あるいは消失した場合、また、持続的な腹痛や出血が見られる場合には、すぐに病院に連絡しましょう。