原発性無月経とは、子宮か卵巣、まれに膣に原因があって、月経がみられない疾患をいいます。

原因はさまざまで、数千人あるいは数万人に1人というまれなものが多く、診断が難しいことがあります。

検査は、診察と画像診断で、子宮、膣、卵巣の有無や異常を確かめます。

染色体検査で、原因がわかることもあります。性染色体がXXではなくXYの場合は、性染色体異常によるXY女性または精巣女性化症候群という疾患です。

性腺(卵巣)に悪性腫瘍があり無月経を示すことがあります。

子宮がない場合は月経を起こすことはできず、妊娠も不可能です。子宮があって膣がない場合は形成手術で月経を起こすことができ、妊娠も可能です。

子宮・卵巣・膣などに器質的な異常がない場合は卵巣の働きが悪いと考えられ、ホルモン療法を行います。これにより月経を起こすことは可能ですが、不可能な場合もあります。妊娠も可能な場合と、不可能な場合があります。

性腺の腫瘍が原因の場合は、予防的に卵巣と卵管を摘出する腹腔鏡下付属器摘出術が必要になることもあります。ただし、悪性の場合は腹腔内にがんが散らばり病気が進行したりすることもあるので、良性と考えられる場合に行われます。

処方されるホルモン剤などは自己判断で減量・中止せず、きちんと服用しましょう。長期間服用を中止すると、子宮や二次性徴の発達に悪影響が出ます。