早発卵巣不全は、まだ閉経の年齢に達していない20〜30歳代に、卵巣機能の低下により閉経がくる状態をいいます。

中には、治療により、排卵が回復して月経が来るようになることもあり、5〜10%の人は妊娠も可能と報告されています。

早発卵巣不全になりやすい人には、甲状腺機能低下、糖尿病、全身性エリテマトーデスなどの自己免疫病、甲状腺や副腎皮質など大量にホルモンを分泌するホルモン産生腫瘍などの治療が必要になるという報告もあり、これらの疾患の有無を確認する必要もあります。

長期に月経がなく、女性ホルモンの分泌が極端に減った状態が続くと、脂質代謝異常、骨代謝異常が起こり、将来、心疾患や骨粗しょう症にかかるリスクが高くなるといわれます。

妊娠の希望がない場合は、不足する女性ホルモンを補うホルモン補充療法を行います。

妊娠を望んでいる場合は排卵誘発を行います。

ホルモン補充療法を受けると、途中で自然に排卵することがあります。コンドームなど適切な方法で避妊しましょう。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 卵巣機能低下を防ぐため、喫煙は避けましょう。
  • ダイエットで、急激に痩せるのは止めましょう。