耳の穴から鼓膜までの間を外耳といいます。外耳炎・外耳道湿疹は、外耳に細菌やカビが感染して起きる炎症です。

耳のかゆみや痛みなどの症状があります。熱が出ることはほとんどありません。

もともと耳は、アポクリン腺から分泌される成分や耳垢とで感染防御機構をつくり、細菌やカビの感染を防いでいます。炎症は、この防御機構が損なわれた状態です。

治療の中心は薬の塗布です。軟膏は耳の入り口に軽く塗ります。点耳液は、耳を上にして5~6滴、耳の中に落とし、5~10分してから耳を下にして流れ出た液をふき取ります。

薬の効果を確認するためにも3日後に受診しましょう。

症状が改善しない場合は薬を変更します。病変が広がるようならCT検査を行い、その結果によっては緊急手術が必要になることもあります。

泳いだり、髪を洗ったりしたときに耳の中が濡れるようなことがあると、症状は悪化します。湿度の高い環境で作業をすることは避け、耳の乾燥した状態を保つことが大事です。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 症状が改善しても、過剰な耳掃除は耳を傷付けます。かゆくても耳をほじらないようにしましょう。
  • 入浴するときは、耳栓をして、耳の中に水が入らないようにしましょう。お風呂上がりに耳栓を外し、耳の入口だけをやさしく拭き取りましょう。
  • 使い終わった綿棒はすみやかに捨てましょう。