良性発作性頭位めまい症は、めまい疾患の中でもっとも頻度の高い病気です。更年期以降の女性に多く、急に起き上がったり寝返りを打ったり、振り向いたりして頭位を動かすと、激しいめまいに襲われます。

同じ頭位で寝る、寝返りをあまり打たない、頭部をあまり動かさない、骨粗鬆症が進んでいるという人に多く見られます。

原因は、地面との位置関係を感じる内耳の前庭器官にある耳石が遊離して異常が生じ、その異常に、過剰反応するためと考えられています。

急性期は安静と薬物療法が主体になります。急性期を過ぎると薬物はあまり効果が得られず、頭部をよく動かすようにすると治りもよく、再発も少なくなります。

骨塩量(骨のミネラル分・骨密度)が低い人はその治療を続けると、良性発作性頭位めまい症の再発率も低下するといわれます。