先天性難聴とは、遺伝子変異または、風疹など妊娠中の感染症などで起きる難聴です。
難聴以外の症状を伴わない非症候群性難聴と難聴以外の症状を伴う症候群難聴があります。

大きな音に驚かない、振り向かないなど、音に対する反応に乏しいときは、ABR(脳波聴力検査)やASSR(聴性定常反応)などの他覚的聴覚検査を行います。

発症率は新生児1,000人に1人とされ、一般に聴力の回復は期待できません。

遺伝子検査や画像診断などの検査を行い、原因を探します。

遺伝子検査により原因が明らかになることで、予後の予測が可能となります。

会話の聞き取りが難しいときは、言語発達に影響をおよぼすので、早期に補聴器を装用し、できるだけ耳に音を入れることが必要です。

補聴器でも不十分な場合には人工内耳により、内耳に直接信号を与えます。

補聴器、人工内耳を装用した後は、言語聴覚士による専門的なリハビリを行いながら、補聴と言語発達をみていきます。

補聴器や人工耳の管理と調整のために定期的に受診します。難聴が進行する場合もあるため、定期的な聴力検査が必要です。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 補聴器や人工内耳を装用しても聞こえにくさが残るので、静かな環境で、大きな声でゆっくり明確に話すなどの周囲の配慮が必要です。