生まれてからのちに難聴になる場合を後天性難聴といいます。その代表的な原因として、薬剤とウイルスがあります。

薬剤性難聴

  • アミノ酸配糖体系抗菌薬を投与すると、その副作用で、耳の聞こえが悪くなったりふらついたりすることがあります。
  • 薬の中には耳毒性のものもあります。耳鳴りがしたり、聞こえが悪くなったり、ふらつき、めまいなどがあったときはすぐに担当医に相談しましょう。

ウイルス感染による難聴

  • おたふくかぜウイルスが原因のものに、ムンプス難聴があります。病後、聴力に注意し、おかしいと思ったときは左右の聴力検査を受けましょう。
  • 帯状疱疹のウイルスが原因のものにハント症候群があります。顔面麻痺に加え、耳や耳の穴に水泡(水ぶくれ)を生じ、聞こえが悪くなります。

薬剤性難聴

  • アミノ酸配糖体系抗菌薬を使用する場合、家族の中に難聴の副作用が出たことがあるときは、遺伝と関係しています。担当医に話しましょう。
  • 薬によっては後天性難聴が起きるものもあります。服用時の注意を担当医から聞くと同時に、気になるときは定期的に聴力検査をしましょう。

ウイルス感染による難聴

  • ムンプス難聴の場合は、発症してすぐの場合は治療も可能です。しかし、1カ月以上が経過すると一般的には治療効果は認められません。
  • ハント症候群の場合は、短期間、抗ウイルス剤とステロイド剤を投与します。抗ウイルス剤は保険で使える日数が制限されています。またステロイド剤も副作用を出さないようにするために短期間の投与となっています。

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