副咽頭間隙腫瘍は、耳下腺の奥にできる腫瘍です。比較的まれな疾患です。

良性腫瘍が多いのですが、中には悪性のものもあります。また、良性腫瘍の中にはがんに変化するものもあります。

初期のうちは、自覚症状はほとんどありません。腫瘍が直径4~5㎝になると、頸部の上のほうに、なんとなく腫れている部分があることに気がつきます。

検査では、MRI検査がもっとも有用です。場合によっては、造影剤を使用した検査を行うこともあります。

良性でも基本的に手術になります。ただし、手術を急ぐ必要はありません。重要な血管との癒着や頭蓋底の病変がないかなどを調べて、手術の難度を判定します。

手術の後遺症で、まれに嚥下障害、声がれなどの神経麻痺による症状が生じる可能性があります。