顔面骨骨折の主なものに、眼窩(がんか)壁骨折、鼻骨骨折、頬骨骨折、上顎骨折があります。CT検査で骨折部位を特定します。

眼窩壁骨折は、目と鼻を隔てている壁が骨折して、目の組織の一部が鼻の方向に飛び出します。その結果、目を動かす筋肉が骨折部分に引っかかって動きが悪くなったり、目が後ろに移動して眼窩が陥没したりします。眼球運動障害の有無や眼球位置異常などを検査します。

鼻骨骨折は、鼻の骨が骨折します。顔が変形する可能性があります。

頬骨骨折は、頬の骨の骨折です。顔全体が変形します。周囲の筋肉を傷つけるので顎の動きも障害を受けます。

上顎骨折は、骨折部位によって症状はさまざまです。特に呼吸障害や出血が問題になります。歯科の検査が必要になることもあります。

顔面全体の傷に対しては、外から力が加わらないように患部を安静にしましょう。

眼窩壁骨折は、目に空気が入らないように注意します。できるだけくしゃみをしないように、また、鼻を強くかまないようにして、目の周辺をなるべく動かさないようにしましょう。

頬骨骨折や上顎骨折は、できるだけ軟らかいものを食べて、頬に負担がかからないようにしましょう。