鼻骨骨折があっても、外鼻の変形や鼻閉などの症状がなければ、またご本人が気にならなければ、整復する必要はありません。
眼窩壁骨折(がんかへきこっせつ)の場合も、複視(物が二重に見える)や眼球運動時の痛み、眼球陥没などがなければ整復の必要はありません。
整復は、患部の腫れがひき、変形を適切に確認できるようになってから決めます。
鼻かみを避け、患部をできるだけ安静に保ちましょう。
腫れが消失してきたら、自分で患部をよく確かめます。
鼻骨骨折の場合は、外鼻の変形を確かめます。
眼窩壁骨折の場合は、眼をよく動かして複視の有無、眼球を動かしたときの痛みや引っかかり感の有無、眼球の陥没の有無を確かめます。眼の痛みや複視が非常に強いときは緊急に手術することがあります。
整復術は、受傷後10日~2週間以内に行うのが望ましいでしょう。それ以降は全身麻酔による手術になります。