構音障害とは、ろれつが回らない状態をいいます。
構音とは、舌や喉の形を変えて声帯でつくられた音を発することで、構音障害は舌や喉の形や動きが悪いために起こります。
小児の場合は口蓋裂などの先天奇形や発達の遅れが原因で生じることが多くみられます。
成人の場合は、多くは脳神経の病気が原因です。悪性腫瘍で舌や喉を切り取った場合にも生じます。
(小児の場合)
舌や顎の形に問題がない場合は、聞こえが悪くないかを確認します。聞こえが悪い場合は補聴器の使用や、言語聴覚士による言葉の訓練を行います。
聞こえが悪くない場合は様子を観察し、5~6歳になっても改善しないときは言葉の訓練を行います。
鼻からの息漏れにより聞こえが悪いときは、鼻の手術や上顎の装具の作製を検討します。
(成人の場合)
脳卒中や脳腫瘍などの治療後、ろれつの悪さが残れば言語聴覚士による言葉の訓練をします。
舌がんなどの頭頚部のがんの術後には、言葉の訓練とともに、顎の装具を作製します。
進行する病気の場合は、あまり訓練は有効ではありません。