木村病は、軟部好酸球肉芽腫といい、顔面や頸部の皮下やリンパ節に発生する良性の腫瘍です。
痛みはありませんが、皮膚の色素沈着や掻痒感を伴うことがあります。急激に増大することはないものの、徐々に多発します。
発生原因ははっきりしません。何らかのアレルギー反応やウイルス感染、自己免疫疾患などが関係していると考えられます。
検査には、採血検査やMRI検査、さらに腫瘤の一部を採取して細胞を調べる穿刺吸引細胞診や皮膚を切開して腫瘤の一部を顕微鏡で調べる生検を行います。
まだ治療法は確立されていません。薬物療法を中心として、必要に応じて手術療法、放射線治療を行います。
薬物療法としては、副腎皮質ステロイドを使用します。これは骨粗鬆症や胃潰瘍などの副作用が出やすいので、困難な場合は手術などその他の手段を用います。
再発することが多い疾患です。治療は長期にわたります。
体の変調をきたし、副腎皮質ステロイドの副作用が疑われたときは、薬を自己判断で中断・減量しないで、医師に相談しましょう。急激な中断は病態の悪化を招きます。
再診日は薬物の増減をチェックする期間でもあり、忘れずに受診しましょう。
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