口腔感染症とは、虫歯や歯周病などから、周囲の歯茎や歯を支えている骨に炎症が引き起こされた状態をいいます。多くの場合は、歯を治療することによって治ります。
しかし、まれに炎症が周囲に波及して、頬や顎の下、のどの奥まで腫れ、激しい痛みを伴うことがあります。口が開かなくなったり、全身の倦怠感や発熱、脈が速くなったり、血圧が上昇したりするといった症状が出ることもあります。
感染への抵抗が弱い糖尿病や免疫疾患などを抱えている場合は、炎症が広がりやすいので、早めに歯科を受診するなど注意が必要です。
口腔内を不潔にしていると感染性心内膜炎などが起こり、全身に影響を与えることもあります。常に口の中を清潔に保つことが大切です。
感染症が重度の場合は入院して治療を行います。症状によって検査・診断を行い、痛みの管理、栄養の管理など全身的な治療を行います。
原因となる歯の治療は、可能なら歯を保存し、再びその歯が使えるようにします。できない場合は抜歯します。失った歯に関しては義歯やブリッジなど人工物を用いた補綴(ほてつ)治療を行います。